幽門狭窄症

 生後2-3週から3ヶ月位までの赤ちゃんがミルクを吐く病気です。筋肥厚性幽門狭窄症とも呼ばれています。

 胃の出口にある幽門筋が肥厚するために胃の出口が狭くなり、飲んだミルクが十二指腸に運ばれず胃内に停滞します。ミルクで胃が一杯になると飲んだミルクを噴水状に大量に吐きますが、吐いた後でも赤ちゃんは空腹感のためにさらにミルクを欲しがります。幽門筋がなぜ肥厚するのかは正確にはわかっておりません。この病気は初めてのお子さんで、しかも男の子に多くみられますが、女の子や第2子以降のお子さんにも無いわけではありません。これまで親子にみられたケースや双胎 (双子ちゃん)の双方にみられたケースも報告されています。

 治療開始が遅れますと体液がアルカリ性に傾き、体重増加が得られずやがては出生時体重をも下廻ってくることもあります。診断は比較的容易ですが、最近では超音波検査で、幽門筋の肥厚の程度まで測定することができます。治療方法はまず体液がアルカリ性に傾いているのを点滴で補正する必要があります。現在では手術によって 幽門筋を切開し拡げる方法(ラムステット手術という)が世界中で行われており、手術後早い時期にミルクが飲めるようになります。この数年、内視鏡を使って幽門筋を拡げたり( 鏡視下手術) 、また、硫酸アトロピンという製剤を静脈内に注射することにより幽門筋を弛緩させて治療する方法などの 有効性について小児外科学会で議論されております。治療方法の選択は小児外科主治医とご相談ください。